小説」カテゴリーアーカイブ

きことわ

「きことわ」  朝吹真理子著 第144回芥川賞受賞作品 「きことわ」とは一体どんな意味かと思ったら実に他愛のないものだった。主人公の二人の名前が貴子さんと永遠子(とわこ)さんということだったからだ。あ、他愛もないと言って … 続きを読む

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悪人 

「悪人」(上下) 吉田修一著 映画化もされている話題の「悪人」を読んだ。 九州地方に珍しく雪の降ったある夜。幽霊が出るとの噂のある福岡と佐賀にまたがる背振山の三瀬峠で保険会社に勤める石橋佳乃が殺されているのが発見される。 … 続きを読む

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長きこの夜

「長きこの夜」 佐江衆一 著 著者が体験された父親介護の経験をもとに、男の老醜、悲哀、を、7編の短編小説に美しくまとめた本です。 第一話「風の舟」は亡き父の介護を描かれたものであとの6話は書き下ろし。 15年ほど前に、著 … 続きを読む

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バードケージ

バードケージ 「バードケージ」清水義範著 久々に図書館で本を借りてきました。 久しぶりに清水義範のユーモア又はミステリーのようなものが読みたくて、「バードケージ」という題と、初っ端からの事件<さえない浪人生の遥祐がぼんや … 続きを読む

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羅生門

「羅生門」 芥川龍之介 著 孫の夏休み宿題が[芥川龍之介の「羅生門」を読んでレポートを書く]というのに誘発されて私も読んでみました。 ・・・・・・・・・・・・・ 時は平安京のころ。京の町はボロボロに荒れていて、職を失った … 続きを読む

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猫を抱いて象と泳ぐ

「猫を抱いて象と泳ぐ」 小川洋子著 久しぶりの小川洋子です。 以前から気になっていた「猫を抱いて象と泳ぐ」を読みました。 今回の小川洋子ワールドはチェスの世界。 「博士の愛した数式」では数字の不思議、数式の美しさを、少年 … 続きを読む

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星の国のアリア

  星の国のアリア ひのまどか著 よそのお宅にお伺いしたとき書棚があると覗き見するのが好きです。 並べられた本を見ると持ち主の心の中が見えるようで興味深いのです。 先日義姉の所に行ったら本棚にひのまどかさんの音楽の本(主 … 続きを読む

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安楽病棟

安楽病棟 帚木蓬生著 色々な症状の老人が暮らす認知症病棟での出来事を、理想の介護を実践する新看護婦城野の生き生きとした言葉で綴られているミステリー小説。 ミステリーと言っても最後のほうまでミステリーとは分からない。 認知 … 続きを読む

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おごそかな渇き

おごそかな渇き  山本周五郎 著 周五郎の本は、富める者や権力者側には真の幸せがなく、貧しいもの弱い者のなかにこそ、人間の真の幸せがあるということがテーマになっていた、と思います。 若いときの私には、その周五郎の世界は、 … 続きを読む

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沈黙博物館

「沈黙博物館」小川洋子著 博物館専門技師の僕が乞われて訪ねてきたところは、昔は豪邸だったらしいよごれた邸宅であった。 雇い主は年齢不詳の二つ折れに腰の曲がった汚れた老女で、彼女が13歳から集めてきたという得体の知れない山 … 続きを読む

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