冬のはなびら

「冬のはなびら」伊集院 静 著
1970年代に高度成長時代に入り浮かれた経済も30年ぐらいでバブルは弾けてしまいました。
一握りの成功者の影には目立たない片隅でコツコツ小さな努力を重ね幸せに生き続けてきたその他大勢の人々がいます
本書はその時代にひっそりとかけがいのない人生を送った人たちの6篇の短編集です。
この本は以前にも紹介したと思うのですが、改めて紹介したいすばらしい読み物です。
伊集院静の小説には、親しい人との別れについての思いがどれも根底にあると思っています。
この本の6篇からもそのことがくみ取れます。
彼の本の背景は鎌倉が多いですね。
鎌倉は親しい友人が住んでいるので美しく描かれた情景が浮かびそれがまた楽しい。
6篇の中では表題の「冬のはなびら」に心を打たれました。

鎌倉の高台に住む野崎進次郎・弥江夫妻には真人という暴力や権力には正面から歯向かう野性味ゆたかな一人息子がいた。一方幼い時から仲の良かった友人月岡修はバブルの波に乗り世間で言われる恵まれた出生コースをたどり
いつしか疎遠になっていたが20年ぶりに出会った二人の運命はいかに?
キリシタンの五島列島のある小さな島に教会を建てるという仕事で二人は出会う。

う~ん。いい話であった。
いつか訪れたいと思っていた五島の島が舞台に出てくるなんて感激した。

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