「ホーリーマザー・ポイズンドーター」 湊かなえ 著
「聖なる母によって拘束された娘」とでも訳しましょうか、娘に自分の思いのたけの愛を注ぐ母親と、それに逆らえず人生を狂わされてしまった娘(息子)の話とでも言いましょうか。そんなお話が6話語られる。
湊さんの作品は人物の突き詰め方に容赦がない。心の奥底に隠し持つ黒い塊を的確に探り当て、引っ張り出して白日の下に晒す。(清水友佳子解説より。)
私もそう思う。聖なる中に醜悪が潜み、弱者の中に強者が潜む。
救いのない結末の中にももがきながらも生きる人間への愛と祈りが込めらている。(清水友佳子解説より。)
私もそう思う。
おそらくこの本を読んだ人は、自分にも心当たりがあると思うに違いない。
私にもある。
そういう親子関係で悩んでいる最中の友人知人がいる。
この本を読むと自分の親子関係を見直し他人への慈しみ思いやりの心が芽生えて静かな気持ちになれる。
とても良い本。万人によんでもらいたち本でした。
娘もおりますので、読んでみることにいたします。
kiyoko 様
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