「あれも嫌いこれも好き」佐野洋子著 朝日文庫
佐野洋子さんが11月5日72歳で亡くなりました。
前に彼女の母親との確執を赤裸々に綴ったエッセイ「シズコさん」を私の本棚にも取り上げました。
今回「あれも嫌いこれも好き」というエッセイを読んで、つくづく彼女はなんて自分に正直な人なんだろうと感銘を受けました。自分を飾ることなく、人間誰しも持っているわがままな本性をさっぱりと語られます。爽快です。
本業は絵本作家で、「100万回生きた猫」が有名です。私は「おれはねこだぜ」という鯖が好きな猫を描いた絵本が大好きです。
彼女はずっと猫と一緒の生活をしてこられましたが、甘ったるい愛猫家ではありません。猫の人権ならぬ猫権を尊重して猫に接してられたことがよく分かります。猫の日常をよく分かっておられます。
彼女の絵本をそんなに読んではいないのですが、いずれも、いわゆる子供向けの絵本とはちょっとちがった趣でおとなの心を揺さぶる深い思いがふつふつ湧いてくるような絵本です。
このエッセイを読むとさらに絵本が輝きます。
谷川俊太郎と結婚されたことがあるとか、、。もっと彼女のことが知りたくなりました。
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