「蜜蜂と遠雷」 恩田陸 著
3年に一度開催される国際的にも有名と言われる芳ケ江国際ピアノコンクールに挑む若者がテーマです。
この本は直木賞と本屋大賞をW受賞し文庫化されたので購入しました。
日頃からピアノ演奏を聴くのが好きだし。
粗筋はうまく簡単に書けないので、幻冬舎からの宣伝文章を書き写させてもらいます。
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ピアノコンクールを舞台に、人間の「才能と運命」、そして音楽の「一瞬と永遠」を描ききった青春群像小説。
・自宅にピアノを持たない少年・風間塵 ・天才少女としてCDデビューしながら突然ピアノが弾けなくなった栄伝亜夜 ・音大出身、妻子持ちのサラリーマン高島明石 ・‘完璧な技術と音楽性の優勝候補’とされるマサル・C・レヴィアナトール
彼ら4人の天才たちが繰り広げるコンペティション(競争)という名の自らのとの闘い。第1次から第3次予選、そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
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<譜面通りに正確に作曲者の気持ちを感じながら、ピアノをうまく弾くこと>だけでは優秀なピアニストとして評価されないということは、よく言われていることです。だから日本人は優勝しないとか、、、。
一次予選は書類選考で選ばれた90人。第二次予選に残ったのが24人。3次予選で残ったのが12人。
さて上記の4人うち優勝するのは誰か?
1次から3次まででの選曲は何曲あると思います?バッハ、モーツアルト、リスト、ブラームス、ショパン、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、ドビュッシー、ベートーヴェン等々(本の巻頭に曲が全部書かれています)作曲者の名前は知ってはいるけれど、第○番〇〇曲と言われてもさっぱり分からない。
だからでもあるでしょう読者のために一つ一つその演奏曲から醸し出されてくるイメージなどの解説(?)があり、その曲をどのように演奏されているかの批評が審査員の言葉で述べられています。それはそれ恩田陸さんW受賞作者でもあるから、曲の持つ幻想的な描写などが見事に書かれている。
「蜜蜂と遠雷」という題の意味は、読むとわかるので読んでみてください。
興味深く感動もしながら読みましたけれど、途中何度もウトウトしてピアノが奏でる夢の世界に導かれました。
ピアノ曲に詳しく、演奏を聴くのがとてもお好きな方は読まれると感動されるでしょう。
心配なのは、ピアノを弾くのを普通に楽しみにしている人たちはこの本を読むとピアノを弾くのが好きと人に言うのが恥ずかしくなるんじゃないかと思いました。
私はピアノを弾けないからいいのですけれど、、、。