「下流志向」内田樹著 学ばない子どもたち 働かない若者たち
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なぜ日本の子どもたちは勉強を、若者は仕事をしなくなったのか。だれもが目を背けたいこの事実を、真っ向から受け止めて、鮮やかに解き明かす怪書 (本書帯から)
第一章 学びからの逃走
第2章 リスク社会の弱者たち
第3章 労働からの逃走
第4章 経営者対象セミナーに於ける質疑応答【内田樹✕平川克美(ビジネスカフェジャパン社長)】
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この本は孫息子の高校担任先生が親切に彼に勧めてくれた(孫息子は学びから逃げたい子と思われていたのだろう)本だったが、孫息子はすぐに放り出していたのを父親である息子が取り上げて読み「これは面白ろかった読んでみたら?」と私に勧めてくれた。
ニート、引きこもり、自分探しの旅などに陥る人々は、自分にとって不本意な現状を受け入れることが出来ず、他人や社会(学校、会社、家庭etc)のせいにして、現実から逃避し挙句の果てに下流人間になってしまう。
過酷な現実を乗り越えて行ける人が上流人間になるということを解読してくれる。
下流上流は金銭的な階層の事ではなく、あくまで精神的なことである。
下流(精神的に貧しい)上流(精神的に豊か)
幸い孫息子はつまらない受験勉強から逃げ出さず希望大学に入学でき、楽しい真の学びに遭遇したようで祖母としては嬉しい。この本が面白かったという息子は、今一番会社で重責を担う年代のサラリーマンだけれど、日頃から感じているかもしれない会社内部の煩わしい人間関係の謎解きができたのであろうか?そうであればこれも嬉しいことである。
私と言えば、老いからの逃走はしないで、老いを受け止めて後期高齢上流社会の中で楽しみを見つけて生きていこうと思わされました。(息子がこの本を勧めた訳はここにあるのか!)
今の生活環境から脱したいと思っているアナタはこの本からヒントが得られるでしょう。