「老いと収納」 群ようこ 著
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「あーあ、早く捨てなくちゃ」と、グダグダ言いながら、長年、部屋の中にたまった雑多な物を眺め、そしてため息をついていた日々であったが、その重い腰を上げざるを得ない時がやってきた。
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著者のすまいのマンションの大規模修理工事がはじまるというので、ベランダは勿論のこと居間にも台所にも捨てずに溜まったガラクタを整理しなくちゃ!ということになったいきさつの痛快エッセイ。
衣服・肌着・靴、バッグ・キッチン・本・・それら愛着が無いもの、愛着あるけど全く使わない物たち。ただ捨てるのが面倒でそのまま置いてきた物たち。
思い切ってバッサバッサと捨てる小気味よさ。
その物たちの描写がとてつもなく面白い。
買った時のいきさつ、利用しなくなった理由、捨てきれない気持ち、やっぱり捨てようと決心、が一つ一つリストアップされて具体的に細かく描写されているのが、そうだそうだもっともだ!と私にもピッタリ思い当たる。
私も断捨離しよう!
でも、彼女の場合は一人暮らしで自分の物だけの断捨離だけれど、私の場合は、夫のものと家に置いて出ていった息子たちのものがある。
彼女のように3トントラックで運び出してもらってスッキリとはいかないのが問題。とちょっとテンション下がる。
否、自分の物だけでもスッパリ断捨離しようと決心させてくれた本でした。