母のはなし

「母のはなし」 群ようこ著

軽い本を読みたくなって随分前に買った群ようこ著の「母のはなし」を引き出してきました。

そうだった、そうだったと話の筋を思い出しながら読み進めました。

ブログでは紹介しなかったようです。面白かったのに何故かな?

その前に紹介した佐野洋子さんの「しずこさん」(2009年に紹介)と同じように、アカネさん(著者)とハルエさん(著者の母親)との葛藤を描いているところがよく似ていたからかも。

母に可愛がられないで育ち、母を愛せない娘。そんな娘の気持ちに気づかず娘が小説家になって安定した収入を得られるようになったとたんにトコトン娘に甘え、何百万円もの買い物を次々に平気でする我儘放題の母親。

娘はそんな母親に呆れ心底腹を立て文句を言いながらも母の我儘に逆らえず自分の貯蓄がなくなっても高価な着物やあげくのはてには高額な家屋敷のローンまで背負い込む。

佐野洋子さんの場合は我儘母親(シズ子)が認知症になって初めて母親を愛おしく許す気持ちになったのだけれど、この本のハルエさんの場合は最後に、、

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これまでの自分の過ちは認めず、反省もしないハルエ(母)にたいして、憤っていたアカネ(著者)も、初めて母親の性格に感謝した。ハルエの自己否定が全く無く、肯定だけで生きているのが、とてもいい状態をもたらしているからである。当人に落ち込まれ、後悔され、嘆かれては、身内はどうやって対処していいかわからない。ところがハルエのある意味、自分勝ってで能天気な「自分はすべてよし」というおかげで助けられたのだ。

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我儘な母親に対する娘の最終的行き先としては、シズコさんの場合とハルエさんの場合は違うようにみえるけれど、我儘母親を母親として理解は出来ずとも受け入れることが出来るようになった娘の母に対する容認の気持ちが導き出されている。

母親は自分が親であるという確たる自信で何をしても許されるという我儘と、娘はそんな母親を許せないと思いながらも放り出すことが出来ない愛情があるということである。

佐野洋子さんも群ようこさんも自分の我儘母のことを赤裸々に描く本を発表出来るってことはそれを恥じないとする作者の気持ちの現われかなとも思う。母娘の関係にチョット羨望を感じるぐらいである。

私は二人の息子の母親だけれど、シズエさんとハルエさんの言動に共感するところは全くない。娘と息子では違うのかな。

ウチのように親子で我儘の言えない(我儘を言わない)関係って決して理想的家庭でもなんでもないのかも。

チョット考えさせられる親子関係の本でした。

結論:親子関係はみんな違ってそれで良いのだ!

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