村上春樹 雑文集

DSCN1393「村上春樹 雑文集」 村上春樹著 新潮文庫
村上春樹のデビューから伝説のスピーチまで、未収録・未発表のエッセイや文章が大集合。
という文庫本の帯にひかれて購入しました。

何と69編からなり、文庫本とはいえ2センチぐらいの厚さ。
それも一つ一つ読み応えのある深い話題(軽いものもあるが)がつまっていて、面白くて読み進むのがもったいなくて読み終わりたくない気持ちになった。

前書きから始まり*序文・解説など4編 *あいさつ・メッセージなど11編 *音楽について12編 *「アンダーグラウンド」をめぐって3編 *翻訳すること、翻訳されること15編 *人物について6編 *目にしたこと・心に思ったこと7編 *質問とその回答2編 *短いフィクション3編 *小説を書くということ6編 *解説対談(安西水丸×和田誠) *あとがき
からなる69編です。
(安西水丸と和田誠の対談の他は全部村上春樹の肉声です。この対談のあと安西水丸さんは亡くなりました。村上春樹さんについての楽しい対談でした。)

音楽についての項は私がジャズのことに詳しくないので少し難しかった。けれど村上春樹の小説はジャズあるいはクラッシック音楽のリズムにのって書かれていることが分かった。人を感動させる音楽というのは、ただ楽器を奏でるだけでは成り立たない。小説も文章を書くだけでは人の心をうたない。そこには作者のソウル・魂が湧き出ていないと音楽も小説も成り立たないという。

「雑文」で触れられた作品全てを読みたくなった。以前読んだ本も再読したくなった。

春樹ファン必読の本です。

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