「8つの物語」フィリッパ・ピアス著 片岡しのぶ訳 あすなろ書房
英国のファンタジー児童書の名手、フィリッパ・ピアスの物語は、本当に心に響きます。大好きです。
と言いながら、この前紹介した「黄色いボール」は検索してみると2008年7月のことで、5年も前のことでした。
今回紹介する「8つの物語」は、「ロープ」「ナツメグ」「夏の朝」「まつぼっくり」「スポット」「チェンバレン夫人の里帰り」「巣守りたまご」「目をつぶって」の8編の短編集です。(副題は思い出の子どもたちです。)
どれも<無垢な子ども>と<常識的な大人>からなる普通の家庭で起こる、子どもにとっては重大な、大人にとってはささいな出来事なのですが、大人と子どもの心にある深い思いが会話からもあぶりだされ胸をうちます。
背景は田舎のおばあちゃんの所に都会から遊びに来る子どもと、田舎の子どもとの付き合い、微妙な食い違い、それに気付かない善良な大人からなる物語が多く、その環境が私自身のそれに似通っているので、すごく共感を覚えるのです。
物語に出てくる少年少女から、私の子ども時代の夏の山の家で過ごした体験、物語に出てくるおばあさんからは、今の私が孫に話す言葉。
8つの物語全部を紹介したいのですが、まあ、読んでくださいよ。楽しくなること請合います。
ちなみにこの本はアマゾンから中古1円送料250円で買いました。
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