「極北クレイマ-」 海堂尊著
舞台は人口10万の北海道の過疎地、極北市。そこは地場産業も乏しく財政困難で、市民病院も倒産の危機に陥っている。その病院に非常勤外科医として赴任した今中良夫医師の奮闘記である。
堕落しきった極北市民病院の現状を、日本各地で起こっている市民病院の経営悪化問題、医者が避けたがる産婦人科医の問題を絡めて、今中医師は翻弄されながらも立ち向かっていく。
登場人物のキャラクターがちょっと特異な気もしたが、著者は今も現役の医者であり、以前は外科医として各地をまわり地方の医療問題に詳しいらしいので、現実にありうる問題かもと想像力がかきたてられて興味深く読んだ。
海堂尊の本は初めて読んだ。
彼の著作には1作品ごとテーマがあるけれど他の作品と内容に関連性があるらしい。そのため新作が出る度著作を渡り歩く読者が多いらしい。
私も極北病院のそれからを凄く知りたいと思うので次作を楽しみにしたいと思う。
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