蛙男

「蛙男」  清水義範 著  幻冬舎
清水義範さんのファンです。
彼の小説は、普段見落とされがちなもの無視されるもの不運な人のこと等に焦点をあてて、読者を驚かせ楽しませるところが面白いのです。
この「蛙男」も私にはけっして思いもつかない発想で驚かされた。
私に見えているものは他人も同じように見えているとどうやって証明できる?
自分に見えるのに他人には見えないものがあるかもしれないと思いませんか?
主人公の滝井道典はある日鏡に映った自分の顔色が悪いのに気付く。
疲れがたまったかなと放っておくうちある日自分の手が緑色になり蛙の手のように変わってしまうのに気付く。
ずっとではない。時々である。
その後その変化が体中に広がるのだけれど他人からみれば何の変化もないらしい。
それがどんどんエスカレートしていって、、、。
という話です。結末は?怖い、、。
「現実に起こりうるわ」と思わされ引き込まれるのだけれど、やっぱり現実的には起こらないだろうと「ふ?っ!」と息をつかせるすごく面白いお話です。

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