そうはいかない 佐野洋子著 小学館文庫
今回紹介する「そうはいかない」は、私の本棚ででも紹介した絵本「おれは猫だぜ」「100万回生きた猫」やエッセイ「シズコさん」「役に立たない日々」など多数書かれた佐野洋子さんの本です。
先日NHKの人気番組「あさいち」に、佐野さんが結婚したことのある谷川俊太郎さんがゲストに出演し、佐野さんと息子さんの話が出たので急にまた佐野さんのエッセイが読みたくなって買いました。
なくなる1年前にかかれたという、エッセイのような短編小説のような34篇からなっていいます。
実生活に沿ったエッセイなのかフィクションなのか分からないのだけれど、離婚して作家として暮す私と息子の設定から、佐野さん自身の体験から書かれたものであることは感じとれます。
ワガママな母(おそらくシズコさん)と自分。多種多様な極端におかしな中年女友だち。美女とブスの話。厄介な飼い猫に飼い犬。お互いに「わけわからん困った奴」と思いながらも醸し出す母と息子の情愛。
どの話も、「いるいるそんなけったいな人」「あるあるそんなこと」とクスクス笑いながら読み、「これって私のことかも、、」と思わされてしまう滑稽さ。
とても元気が出る34篇です。
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