「愛のひだりがわ」筒井康隆著 岩波書店
日本の、否、地球の未来は暗いという思いが強くなってきています。
この本の時代背景は何年か後の荒廃しきった日本です。
荒廃の有様はとてもリアルに描かれてあります。警察は役に立たずみな生きるために自警団を作り銃で身を守るような世の中です。
ご多分に漏れず不幸を背負った小学生の愛ちゃんが母に死なれ孤児になり何年か前に母娘を捨てていった父を求めて一人で旅に出る物語です。
危険がいっぱいの旅だけれどいつも危機一髪で誰かに守られる愛ちゃん。
スリル満点、怖いけれど夢と救いのあるいいお話で感動しました。
小学生の孫にも是非読ませたいなと思ったのですが、気が付くとちゃんと漢字にカナがうってあります。
児童書だったのですね。
こういうのが大人のための童話というのでしょうか。
お勧めです。
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