テンペスト

「テンペスト」 池上永一著 角川文庫
tempest.jpgのサムネール画像文庫本4巻からなる大スペクタル!
久しぶりに読み応えのある小説にめぐりあい夢中で読んだ。
仲間由紀恵が主演してドラマ化映画化舞台化もされた人気抜群の華麗な小説です。
舞台は19世紀末の琉球王国。独特の文化を持つ華麗な王宮の繁栄と滅亡を、一人の類稀な聡明な知性と美貌をもつ女性・真鶴の生き方を通して物語る。
少女は女であると言うことだけで学問を修められないことを不公平に思い、孫寧温という名の宦官となり性を偽って難関の試験を主席で突破し王府の役人として数々の政治的難関を救っていく。
しかしそこには数々の敵が存在し、謀反人として島流しにあったり、王の側室として迎えられたり、昼間は優れた役人寧温、夜は側室真鶴との1人2役をこなし王国のために身を粉にして働く。
王国を狙う清国と、配下におきたい日本国薩摩藩との間を上手く立ち回り、華麗な王宮生活が営まれる中、琉球にもとうとう世界の近代化が押し寄せてくる。
ペリーの来航により江戸は大混乱。日本国の鎖国が開け明治維新と流れていく変動には、寧温の力も及ばず、500年続いた琉球王国は崩壊、1879年若夏に日本国の沖縄県に吸収されてしまったのでした。
独立した国家が他国に侵略され属国とされてしまう悲劇は世界中に繰り返されてきたし現代にもあり、知識としては知っていたけれど、侵略される側の悲しみ、一つの文化が消滅してしまう恐ろしさ、無念さを身近な国の物語から実感として味わうことが出来ました。
10年前に、沖縄観光旅行に行って首里城をさーと見たことがあるが、今この本を読んで己の無知からもったいない旅行だったと思わされた。もう一度じっくり訪れて当時のことを思い巡らせたいとつくづく思ったことでした。

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